2012年8月12日日曜日

Dropboxのちょっと変わった使い方(メール取得)

Dropboxのちょっと変わった使い方(メール取得)

※本ブログは6月末で他サイトに移設する予定です。これまで閲覧ありがとうございました。

HDDドライブの使用量をモニタする方法を例として、Dropboxを利用したリモートPCの操作について示したが、ここでは、リモートPCでメールサーバ(受信)にアクセスしてタイトルをリストアップしておき、(手元にある)ローカルPC(またはモバイルデバイス)でその内容を確認する方法について具体例を示す。
準備するものは3つ。
  1. Dropbox内のファイル群
  2. メール取得スクリプト(PHP)。PHP環境のインストールがインストールされていることを前提としている
  3. タスク登録

メールタイトル等を取得するPHPスクリプト例

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<?php
/* subchk.php : a PHP script for checking subject from an email account
PHPの版数は5.2.5以上を想定
*/
//------------------------------------------------------------------------------
// 初期設定
 mb_internal_encoding("SJIS");
//------------------------------------------------------------------------------
/* POP3 サーバと接続 */
 $mbox = @imap_open("{"."POP3サーバアドレス".":110/pop3}INBOX","POP3アカウント名","POP3パスワード");

 if ($mbox) {
 /* 新着確認 */
 $mboxes = imap_check($mbox);
 $mail_cnt = $mboxes->Nmsgs;
 echo "$mail_cnt 件あります\n";
 /* 1通以上あれば */
 if ($mail_cnt > 0){
   /* 各メールのリストを作成 */
   for ($i = $mail_cnt; $i > 0; $i--){ echo "$i]";
    $head = imap_header($mbox, $i);
    echo mb_decode_mimeheader($head->subject)."\n";
    echo $head->date."\n";
    echo mb_decode_mimeheader($head->fromaddress)."\n\n";
   }
 }
 imap_close($mbox); exit(0);
 }else{ /* 認証の失敗 */
  print("Unable to validate username/password.\n"); exit(1); } ?>
----

メール取得スクリプト(PHP)の更新と保存場所

上記スクリプトをエディタに取り込んでPOP3サーバアドレス、POP3アカウント名、POP3パスワードを自分のメール環境に合わせて変更する。 変更後のスクリプトファイルを例えばsubchk.phpというファイル名にして、Dropbox外の適当な場所に保存する。処理内容(スクリプトコード)を固定して使うこと、アカウント名やパスワードを入れていることからDropboxフォルダの外に保存すべきだ。ここでは、Cドライブ直下に"Bin"というフォルダを作成してその下に保存する。 PHPはリモートPCのみにインストールすればよい。ここではCドライブの直下に”Php”というフォルダを作成してそこにインストールした。環境変数(PATH)は設定してもしなくてもよい。

Dropbox内のファイル群の構成例

管理しやすくするため、リモート操作専用のフォルダ(例えば”CmdViaDropbox”)を作成しDropbox直下に置き、そこに
  • Batchファイル(bat\subchk.bat)。Batchファイルはそうたびたび更新することがないだろうから”bat”フォルダに集めておく。iPad等からの操作時にlockファイルを削除することがあるが、間違えてBatchファイルを消さないようにする対策にもなる
  • 結果出力ファイル(rep_subchk.txt)
  • Lockファイル(subchk.lck)
等を入れておく。

Batchフォルダ内のファイル構成例

Windowsタスクから直接起動されるBatchファイル(Main.bat)の作成例

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@echo off
REM call bat\RemotePC.bat
call bat\Subchk.bat
REM call bat\Subedit.bat
REM pause
exit
----

メール取得Batchファイル(Subchk.bat)の作成例

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@echo off
if exist Subchk.lck goto END
echo "CmdViaDropbox" > Subchk.lck
cd c:\bin
C:\php\php.exe -f subchk.php > "C:\Documents and Settings\user\My Documents\Dropbox\CmdViaDropbox\rep_subchk.txt"
REM pause
REM exit
:END
----
これはBatchファイル(MAIN)から起動されるメール取得Batchファイル(Subchk.bat)の作成例である。

起動方法と結果例

手元のデバイス(ローカルPCやiPad、iPhoneなど)のDropboxフォルダを開き(iPadならDropboxアプリを起動)、 CmdViaDropbox\subchk.lck というLockファイルを削除する(iPadのDropboxはファイル編集はできないがファイル削除はできる)。 するとLockファイル削除からタスクの設定時間(ここでは5分毎にMain.batが処理されるようタスク登録されたと仮定)が経過したところで、Main.batを経由してSubchk.batが呼ばれる。Lockファイルが存在しないのでPHPスクリプトのコードが処理されてメールサーバ(POP3)から抽出したタイトルリストが結果ファイル(rep_subchk.txt)に出力される。 タイトルリストの数にもよるが1分から長くて数分で処理が完了するだろうから、上の仮定でいけば6分から8分後には最新のタイトルリストが手元のデバイスで参照できる。なお、Dropboxの同期時間は0として計算していることに注意。回線が細いと当然無視できない時間がかかるだろう 以下は結果ファイルの例
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応用

PhpスクリプトやWindowsアプリを用意してそれらを呼び出すBatchファイルをMain.batに追加するとリモートPCにやらせたいことを拡張できる。 上の例では(ここではコメント(REM)になっているが)
  • リモートPC側からVNCを呼び出す(RemotePC.bat)。VNCアプリと組み合わせて処理する
  • メールの本文をリストアップする(subedit.bat)。Phpスクリプトと組み合わせて処理する
などが実装できる。 以上

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